みちきり CREATE YOURSELF SHIKA-SHIMA

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VOICE 島民の声

前村健太さん

移住元:
横浜
島民歴:
10年
年齢:
34歳
家族構成:
2人 (本人、妻)
職業:
イチゴ農家

マエムラファーム直販ネットショップ

http://maemurafarm.thebase.in/

イチゴづくりも
ものづくりだと思っています

勝馬地区のイチゴ(あまおう)農家ピカピカの新人前村さんの出身は鹿児島県で、大学から神奈川に行きました。卒業後はそのまま横浜で就職し、カーナビのグラフィックエンジンをつくっていました。志賀島に来たのは一昨年で、そのタイミングで結婚もされたそうです。

ー 志賀島に来るきっかけ

前職を退職後、福岡県の農業大学に通っていました。福岡県下はイチゴ農家が多いのですが、新規就農者でノウハウのない自分がいきなり入るのにはハードルが高く、周辺のサポートや部会も必要だと感じていたので、母親の故郷で親戚(農家)もいる勝馬に決めました。
※1勝馬地区→志賀島の3地区のうちの1つ。
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今は志賀島には「仕事場」として隣町の西戸崎から通っています。
働くにあたって作業場が必要なのですが、不動産が流通していないこの地域では物件もありませんでした。最初はまとまったお金がなかったのもあり賃貸で探していました。
空き家を持っている人もいましたが、元々の持ち主である方が亡くなり、島外の親族が管理するケースがあります。人に貸すにしても荷物を片付けなければならないため、貸して頂けないことなどもあり、物件はなかなか見つかりませんでした。
また、勝馬は志賀に比べても物件が少ないため難航しました。最終的には昨年の夏に、管理できなくなった方から安く譲って頂きました。
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借りた時はボロボロで、白アリ被害もありましたので修繕にかなり費やしました。作業場にするため一階の一室を完全に土間に改修し、必要な収納棚等は自作しました。
もともとDIYは好きなのですが、サラリーマン時代はほとんどやっていません。でも人に頼むとお金がかかってしまうので、そこは仕方なくやってます(笑)
ビニールハウスなども自分で建てます。

ー そもそもなぜ農業を?

転職するにしても、ものづくりに携わりたいと思っていました。前職では主に製品開発に携わる仕事でしたので、それなりにやりがいはありましたが、規模の大きな製品になると、多くの人手が必要で、各人が担当するのもその一部になります。新しい職を探すにあたって、“作って売る”ということをよりシンプルに行えるような仕事を探していました。
アウトドアが好きだったし、農学校の教師をしていた祖父が、副業で農業をしていて、その姿を見て農業は自分の理想に近い仕事なんじゃないかと考えるようになりました。
イチゴづくりもものづくりだと思っています。
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ー 志賀島で働くことになった時家族の反応は?

農業するなら開けた所が良いんじゃないか?という意見もありました。イチゴであれば県南の方が盛んですし。
でも自分で始めるにあたっては、やはりどうしても1人じゃできないというのがあったので、親戚がいるこの勝馬地区で始めました。
農業の場合、親戚もそうですが、そこの土地の人とそこで働いている農家の方といかに早くネットワークをつくるかというところが大事でした。親戚のいる地区なので、周りのみなさんとも話もしやすかったです。
実際、農家さん同士の繋がりが強く、いちごを作るには部会に入らないといけません。新規就農で始める場合は特に、対象品目の部会に入り周りの方にサポートしていただくことが大変重要だと感じました。

ー 移住する前から志賀島のことは知ってた?

母親の実家なのでよく来ていました。正月には定期的に来てましたが、勝馬までは来てなくて手前の志賀地区まででしたね。
来て帰るだけだったので、海が近くにあっていいなくらいの感覚でした。漁業のイメージが強く、農業が行われていることは知りませんでした。

ー 仕事の内容は?

年中イチゴを育てています。12月〜5月が収穫期で後は育苗期間です。
勝馬地域のイチゴは、関東などに出荷する他地域と違い、近辺の店に並ぶためのものが多いので、完熟に近い状態で出荷されてとても甘いんですよ。
今後は、ジャムなどの加工品や観光農園にも興味をもっています。
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ー 関東で働いていた時に比べ、今の暮らしで変わったことは?

サラリーマンとして働いていた当時は、目の前の仕事に必死で、あまり周りが見えていなかったように思いますが、今は自分がやらなければ誰もやってくれないので前以上に考えるようになりました。
非農家出身である以上、「農家の当たり前」=「自分にとっての未知」ということがほとんどなので、アンテナを張り周りをよく見て、観察することが大事だと思っています。
生活面も昔よりはよくなりました。結婚したこともあり、食生活もよくなったと思います。
たまに、自分の畑の前に誰のかわからない白菜や大根がたくさんおいてあって、美味しく頂いています。
ここには若い人は少ないですし、昔ながらの飲みの席も多いので、ジェネレーションギャップを感じることもあります。
馴染もうと思う人じゃないと難しい面もありますが、助け合いの地域なので情に厚いです。
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